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英日翻訳者・ライター。行けるとこまで行きます。

映画・ドラマ

「ジェントルメン」

ロンドンのカウンシルフラットとその周りをうろうろしているチャブ(もう死語?)たちが懐かしすぎて悶絶した。マシュマコもチャリハナもカッコよかったよー。コリン・ファレルは「モンスター上司」のときを思い出したけど、今回はあれよりも全然デキる男だ…

「The Last Shift」

ハンバーガーショップの夜シフトで何十年も働いてきた白人の初老男性と、軽犯罪を犯して刑務所入りを免れるために更生しなきゃいけない黒人青年の話。接点のないはずの2人の人生が交錯するドラマで、よくある相互理解の決着を期待するのは安易すぎるけど、そ…

「ノマドランド」

クロエ・ジャオは、ガチノマドのリンダ・メイとスワンキーを見つけてきたことがすごいと思った。あの2人、マクドーマンドに負けない存在感だったし、肝の座り方が違ったもんね。見終わった直後は落ち込んだけど、「See you on the road」の言葉を胸の中で反…

The Linda Lindas

原書を読んでとっても好きだった「モキシー」がついに映画になった。パトリック・シュワルツェネッガーがもうすこし芸達者だったら、もっと嫌味なジョックになったと思うのに残念。見た目はいかにもなんだけどね。原作の設定をいろいろ変えたり、バッサリ切…

「40歳の解釈: ラダの場合」

監督・脚本・主演したこれが自伝的作品で、さらにラダが全米監督組合賞の初長編監督賞にノミネートされたことまでも含めて、いい話だーと思った。ブロンクスのガレージにあるプロレスリング上で、女性ラッパーたちがバトルするシーン、クリスティーナ・アギ…

「女が階段を上る時」

銀座のバーのマダムが主人公で、高峰秀子が演じてるんだけど、30歳くらいって設定らしく、貫禄にビビった。実家の母や兄からは金をたかられ、バーのお客からは遊び相手にされて、マダム見てて辛かった。昔の女優・俳優って落ち着いてて大人。今ってトム・ク…

「マルコム&マリー」

カップルのIntimacyとハリウッドについての映画だった。ゼンデイヤもジョンワシもあんな長台詞をよく覚えたなー。大げんかして、仲直りしかけるけど、でも完全には和解できなくて、っていうカップルのパワーバランスが危うい綱渡りみたいで引き込まれた。そ…

「事件現場から: セシルホテル失踪事件」

この番組、ロン・ハワードとブライアン・グレイザーのイマジンが制作してるのね。エリサ・ラムのエレベーター動画がすごいクオリティだから、どんな真相が明かされるのかと思ってたら、鬱病が原因の事故死だろうという決着だった。もっと「嘘でしょ!」みた…

邦画3本

「すばらしき世界」で役所広司はやっぱり素晴らしいな(過大評価されてる渡辺謙より何十倍も名優)と再認識したとこから「キツツキと雨」を見て「CURE」、そして黒沢清祭りへ。こんな立て続けに邦画を見るの久しぶり。そして一度見たけど全く忘れていた「ク…

「すばらしき世界」

見終わってから、こんなに何日も思い返す、胸に残る映画は久しぶり。「すばらしき世界」とても良かった。西川美和はもう是枝監督を超えているのでは。役所広司の演技も流石だった。不器用で瞬間湯沸かし器みたいでおかしみがあって。ラストの泣き笑顔が忘れ…

「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ」

前半なかなか事件が起こらなくてページが進まなかったけれど、途中はなかなかスリリングで楽しかった。後半も二転三転あって、落ち着いた先に「う〜ん」と微妙な気持ちに。小説だから何でもありだけど、こんな子いるかな?と思ったところで、そうだこの作家A…

「Malcolm & Marie」

「Malcolm & Marie」のトレーラー見た。ゼンデイヤとジョンワシの2人、セクシーで素敵ね。ブラック版「マリッジ・ストーリー」みたいな感じなのかな。楽しみ。 1/8(金)映画ニュース翻訳;N案件1/9(土)N案件1/10(日)N案件1/11(月)映画ニュース翻訳;N…

「ミッドナイト・スカイ」「しとやかな獣」

「ミッドナイト・スカイ」は「ゼロ・グラビティ」くらいに、もうちょっとコンパクトにまとめてもよかったのでは? 最後の10分に詰め込みすぎだよ。そこに行き着くまでの展開がダラダラだったなー。ちょっとがっかり。一方「しとやかな獣」は1962年の映画だけ…

「燃ゆる女の肖像」

なんとポエティックな映画。評判通り素晴らしかった。18世紀のフランスの島を舞台にした、良家のお嬢様と彼女の見合い用の肖像画を描くため雇われた女性画家の物語。女性同士の恋愛、生理、堕胎、絵画に音楽に荒れる海、と女性性が炸裂していて衣装も美しく…

「トウキョウ・バイス」

ちょうど今週、渋谷や新宿で撮影が行われていたらしい。マイケル・マンがパイロット版の監督を務めるというHBO Maxのドラマの原作「トウキョウ・バイス: アメリカ人記者の警察回り体験記」を読み終えて、自分が何の刺激もなくだらーっと暮らしている街で、こ…

「シカゴ7裁判」「Mank/マンク」

アーロン・ソーキンが監督した「シカゴ7裁判」、最初から怒濤の台詞展開でソーキン節が炸裂してた。周庭さんたちが捕まった今の香港が、後に「香港3裁判」(リンゴ日報の人を入れて4裁判?)みたいになるのだろうか。ソーキンといえば「ソーシャル・ネットワ…

「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」

原作を読んだし、トレーラーを見てかなり期待してたけど。。あれでは主人公のヴァンス家の物語で完結してて、ヒルビリーの人たちのことがきちんと語られていないと思う。何度頑張ろうとしても失敗しちゃうジャンキーのお母さんがなぜそうなったのか、あれじ…

「博士と狂人」

「博士と狂人」、100年前の辞書編集の仕事ハンパねー、と思った。パソコンもネットもない環境でそんな作業、発狂しそうになる。だから編集した博士も狂人。辞書編集に協力するインテリの精神病棟囚人ショーン・ペンが狂人役の方なんだけど、博士役の方のメル…

「クイーンズ・ギャンビット」

「クイーンズ・ギャンビット」泣いたー。ベスは決して一人で生きてきたわけじゃなかったんだね。薬がなくてもお酒がなくても、ほんとはずっと大丈夫だったんだね。アニヤ・テイラー=ジョイ、「スプリット」も良かったけど今回もめちゃくちゃ良かった。服も…

「罪の声」

「罪の声」見た。脇の役者さんたちが豪華だった。グリコ森永事件の犯人に声を使われた子供たちのその後を描くっていうアイデアはいいと思ったんだけど、肝心のキツネ目の男のことが全然、物語で回収できてないじゃないの。最後のたたみかけるようなお涙頂戴…

「ボラット2」

「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」、面白かった〜! 娘に整形なんか必要ないわよって言ってくれる、あのめちゃくちゃいい黒人おばさんが仕込みじゃなかったと知って「奇跡!」と思った。台詞としか思えない反応で…

「異端の鳥」

「異端の鳥」は人間の醜悪の極みが延々続いて、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」に匹敵する鬱映画だなと思っていたんだけど、ラストにようやく少し希望が感じられてちょっと救われた。画は写真集みたいに美しかった。でも、もうすこし短くても良かったのでは…

iPhone

iPhone 12に指紋認証つかなかったから、迷わずSEの第2世代を買ったよ。おかげで1年間、Apple TV+が無料で見られる! 早速、ジェニファー・アニストンとリース・ウィザースプーンの「ザ・モーニングショー」を見始めた。去年の映画「Bombshell」(邦題は「ス…

「オン・ザ・ロック」

ソフィア・コッポラの「オン・ザ・ロック」見た。「マリー・アントワネット」も「SOMEWHERE」も「ブリングリング」も、ソフィアの映画はいつも、富裕層の虚しさがテーマなんだなという話になった。「ヴァージン・スーサイズ」もだけど、生まれながらのセレブ…

「プロジェクト・パワー」

すごく単純なストーリーだったけど、「プロジェクト・パワー」はいいジェイミー・フォックス映画だった。そんなことより久しぶりに見たロドリゴ・サントロの老いっぷりにびっくり。「ラブ・アクチュアリー」の時は後光差すくらい美しかったんだけどなー。で…

2度目の「TENET テネット」

2度目の「TNET テネット」は、やっぱり大して理解は進展しなかった。あの赤と青の時制が違うシーンで、人の動きに気を取られて、どうしても意味がわからなくなるのよね。おまけに、1度目を見た後に知った「マックスのリュックに例の赤い紐がついてる説」を信…

メーガン・シー・スタリオン

犬猫の可愛いミーム動画に「I'm savage〜♪」ってヤバそうな音楽がやたらついててずっと気になってたんだけど、やっと元ネタがわかった。メーガン・シー・スタリオンっていう黒人女性ラッパーの「Savage」って曲で、ビヨンセとコラボしたバージョンとかも出て…

Moxie Girls Fight Back!

エイミー・ポーラー監督でNetflixで映画化されるというニュースを仕事で訳してから、ずっと気になっていたジェニファー・マチュー著のYA小説「Moxie」。めちゃくちゃ良かった! Netflixの「セックス・エデュケーション」が好きな人は、絶対この本好きだと思…

「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」

去年さんざん褒められてたから、ものすごい期待して見に行ったら、肩すかしにあったような感じだった。ほんのちょこっと、「ふっ」ってなるくらいの笑いしかない。主人公の女子2人がお互いを支え合って肯定し合ってるところは良かったんだけど、ケントリン・…

「Mid90s ミッドナインティーズ」

激エモだったー。ラッパーのナズとかMTVの「ビーバス&バットヘッド」とか、90年代の懐かしいTシャツ。スマホがない時代の少年少女達は、たまり場でぐだぐだ話しながら友情を築いていくんだよね。警備員とのディスり合いが、「スーパーバッド 童貞ウォーズ」…