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英日翻訳者・ライター。行けるとこまで行きます。

小説・ノンフィクション

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

このタイトル、めちゃくちゃ中黒多いな。トレーラーを見たときはレオの気張り顔に笑っちゃってそっちを楽しみにしてたんだけど、本編を見たらブラッド・ピットの謎めいたキャラクターの方が奥深くて魅力的だった。彼は実際、妻を殺してるのかしら。スタント…

「一九八四年」

えっ、遅……と言われるかも知れないが、ジョージ・オーウェル著の「一九八四年」を初めて読んだ。先にアマゾンのレビューを見てしまったので、ハッピーエンドでないことはなんとなく知ってたんだけど、実際に読むとマジで希望のない終わり方だったし、それが…

J・M・クッツェー「恥辱」

ブッカー賞を受賞した「恥辱」。52歳だという色情狂の大学教授の主人公(男)が、ナルシストで身勝手で厚かましくて腹立たしく(まだまだ書けるw)、舌打ちしながら読んだ。都合良く女性を扱ってきた彼の目も当てられない転落ぶりと、彼の娘の身に起こる悲劇…

「ピクニック・アンド・ハンギングロック」

ジョーン・リンジー著「ピクニック・アンド・ハンギングロック」を先日、読み終わった。この本がまだ映画化されていなかったら、完全にソフィア・コッポラ案件だったろう。「ピクニック〜」は、寄宿女学校アップルヤード学院の生徒たちが遠足に出かけた際、…

トム・ペロッタ「Mrs. Fletcher」を読んで

作家トム・ペロッタのコメディ小説「Mrs. Fletcher」を読了。女優キャスリン・ハーンでドラマ化されると仕事で翻訳しているときに知って読み始めたんだけど、これは彼女が主演で大正解だと思う。いまちょうど撮影進行中なのかな? 映画「バッド・ママ」の彼…

読書会

人生初めての読書会に参加した。映画「ジェーン・オースティンの読書会」を見てから、ずっと読書会というものに憧れていたんだけど、実際に自分が参加してみると、人前(20人以上)で本の感想を簡潔に話す、しかも独自の視点でユーモアも織り込みつつ、とい…

マヤ・ホークとシルヴィア・プラス

イーサン・ホークとユマ・サーマンの20歳の娘マヤ・ホークが、シルヴィア・プラスの詩「Mad Girl's Love Song」に共鳴して、自分も詩を書き始めたと雑誌に答えていた。それを見て、美しいだけじゃなく、感受性も豊かで聡明な女の子なんだなーとうっとり。イ…

ミランダ・ジュライ「最初の悪い男」

読みながら、何度も何度も吹きだして、胸がきーんと寂しくなった、ミランダ・ジュライの初の長編小説。変わり者で想像力豊かな40代女性の主人公シェリルと、私は確かに重なるところがあって、2人の円が重なってる中心の共有部分は「痛さ」「身体と精神のアン…

「プラダを着た悪魔」スピンオフを読んで

ローレン・ワイズバーガーの小説「When Life Gives You Lululemons」をようやく読み終わった。「プラダを着た悪魔」のスピンオフ作品で、主人公は3人の女性。 ★ランウェイ編集部にいたエミリー(鬼編集長ミランダ・プリーストリーの元アシスタントで、今はセ…

他人の不幸は蜜の味

気持ちのいい秋晴れが続いていて、陽の光を浴びるベランダの洗濯物を見ているだけで心和むんだけど、次に何が読みたいかというと屈折した暗い女の物語が読みたいw 今日読み終わった倉阪さんの本に、「らしくない清掃係の美女」について「水商売なら売れっ子…

翻訳コンペ

ルーシー・ヴァイン著の小説「Hot Mess」の翻訳者を募集するコンペに参加した。 コンペに応募したのも、小説を翻訳したのもこれが初めて(といっても、実際に作業したのは、課題として出された第1章とエピローグだけだけど)。普段、仕事で毎日、翻訳はして…