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英日翻訳者・ライター。行けるとこまで行きます。

トム・ペロッタ「Mrs. Fletcher」を読んで

作家トム・ペロッタのコメディ小説「Mrs. Fletcher」を読了。女優キャスリン・ハーンでドラマ化されると仕事で翻訳しているときに知って読み始めたんだけど、これは彼女が主演で大正解だと思う。いまちょうど撮影進行中なのかな? 映画「バッド・ママ」の彼女よりは、「午後3時の女たち」の彼女のイメージに近い気がする。
「Mrs. Fletcher」の主人公イブ・フレッチャーは46歳のバツイチ・シングルマザー。1人息子のブレンダンが大学進学で家を出て、心にぽっかり空いた穴を埋めようとするんだけど、そこから彼女のワイルドな旅が始まる。
イブは町のシニアセンターでプログラムディレクターみたいな仕事をしていて、夜にコミュニティカレッジで生徒としてジェンダーを学ぶ、基本はとてもマジメな女性。子育てがひと段落したことをきっかけに、外に出て、新しい人たちと出会って、もう一度自分の人生を取り戻したいと思っている。それが携帯に届いた謎のテキストメッセージをきっかけに、MILF(熟女)ポルノにハマって、実生活でもこれまでのイブではあり得ないような大胆な行動に出る。職場の部下の女性と飲みに行ってキスしたり、息子の同級生に自分のヌード写真を送ったり、はたまた3Pまで……。46歳って大人なようで、まだまだ理性失っちゃうことあるんだな。自己嫌悪になるとわかっていても、一瞬の情熱に流されてしまうのって、決して悪いことではないよね。
ほかの主要キャラクターについて簡単に触れておくと、
★ブレンダン:イブの息子。高校では典型的なジョック(スポーツ万能な人気者)で、女の子をビッチ呼ばわりするasshole。大学でパーティしてハメを外すつもりが、思いがけない挫折に直面する。
★アンバー:ブレンダンが恋する1学年上の女の子。チャリティ活動に熱心なアクティビストで、弟が自閉症という共通点があり、ブレンダンに大きな影響を与える。
★テッド:イブの元夫。出会い系サイトで知り合った若い女性と浮気して再婚し、その女性との間に生まれた自閉症の息子を育てている。
★ザック:ブレンダンのルームメイト。一緒にマリファナ吸ってパーティして親友だったはずが、ザックは車椅子の女の子と真剣恋愛してブレンダンと距離を置く。
★アマンダ:イブの部下。彼氏に振られてから人生絶不調。
★マーゴ:イブの夜間クラスの教師でトランスジェンダー
★ジュリアン:ブレンダンが高校時代にいじめていた同級生。夜間クラスでイブと知り合う。
イブの自分探しは最後まさかのオチがついて、正直その部分は「えー、どうすんの」ってモヤモヤした。まぁ思ったようにいかないのが人生、ってことなんだろう。こんなはずじゃなかった、って戸惑いながら生きている人たちのエピソードが詰まったのがこの小説で、イブが「Life’s not a porn movie, okay?(人生はポルノとは違うのよ、わかった?)」とブレンダンの目を覚まそうとしているようで実は自戒も込めている、このセリフが肝だったなと思う。

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T案件

Netflix映画「パーフェクト・デート」※ノア・センティネオ、かわぇ〜。とわたしもMILFな目線で見てしまった。
Kindle読書「Mrs. Fletcher」トム・ペロッタ(著)※100%

 

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