Middle

英日翻訳者・ライター。行けるとこまで行きます。

「一九八四年」

えっ、遅……と言われるかも知れないが、ジョージ・オーウェル著の「一九八四年」を初めて読んだ。先にアマゾンのレビューを見てしまったので、ハッピーエンドでないことはなんとなく知ってたんだけど、実際に読むとマジで希望のない終わり方だったし、それがまたリアルだった。歴史や記録は党の都合のいいように改ざん、もしくは破棄され、党の方針に従わない者は処刑されて、そもそもこの世に存在さえしなかったことにされてしまう。この設定が、身近に感じられるって怖ろしい。
思考警察が国民の頭の中まで監視するような世界に生きていたら、わたしはゴミみたいな食事と煤けたぼろ切れを着る生活を強いられても、心からありがたさを感じられるかな。「どうして?」とか「なぜ?」みたいな疑問を持つのをやめるのはわりと簡単に慣れそうだけど、怒りを抑制するのは難しい気がする。なにせすぐムカつくもんでw それとも原因を考えることを放棄すれば、腹も立たないのかな。
オールドスピークという従来の言葉が、ニュースピークという表現力の乏しい必要最低限のことを表すだけの言語に取って代わられるというのは、感情も起伏がなくなってのっぺりしてくるんだろうか。でも感情って、言葉よりも先に湧いてくるものだよね。
すごく難しい哲学的な本で、全部を完全に自分が理解できたとは思っていない。でも気づいたのは、やっぱり頭や身体を使うことを放棄しちゃダメだなってこと。自分で考えて行動できること=自由なんだもんね。

8/8(木)
映画ニュース翻訳

8/10(土)
映画ニュース翻訳

8/11(日)
J案件

8/12(月)
映画ニュース翻訳
S案件

8/13(火)
映画ニュース翻訳
リサーチ

Kindle読書「Shrill: Notes from a Loud Woman」リンディ・ウェスト(著)※10%