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英日翻訳者・ライター。行けるとこまで行きます。

「青春の殺人者」

神保町で「青春の殺人者」を見た。中上健次の「蛇淫」という小説が原作で、これは1974年に千葉で実際に起きた両親殺害事件をもとにしているらしい。主人公の青年(水谷豊)は幼なじみの女の子(原田美枝子)と付き合っているんだけど、彼の両親(市原悦子内田良平)は「あんな体だけの女に夢中になって!怒」と交際に反対で、口論の末にうっかり殺しちゃったさぁどうしよう、みたいな話。
実家で父を殺した後、遺体処理と今後を話し合う水谷豊と市原悦子のやりとりが密室舞台の演劇みたいで、その場面がいちばん緊迫していて面白かった。息子に下着姿でしなだれかかる市原悦子。一転し、脇毛ボーボーの腕を振り上げ、包丁で襲いかかる市原悦子……トラウマレベルの怖さだったww これ45歳って設定らしいけど、今の時代で見ると60歳くらいな印象。結局、息子に殺されて死に際「これでもう働かなくていいんだ……」って吐いた言葉に「くーっ」ってなった。目の前の生活のことしか考える余裕のない人生で、息子だけが自分の宝物だったんだろう。
原田美枝子はピチピチしていて、とても可愛らしかった。でも、小説の「蛇淫」っていうタイトルから連想させるほどの魔性ぶりは感じられなかったな。撮影当時17歳だったらしいから、当たり前と言えば当たり前で、そんな少女が映画でヌードになったり、セックスシーンを演じるのは、さぞ勇気がいったろうと思う。今こんなこと10代の女優にやらせるのは倫理的に無理じゃなかろうか。

7/2(火)
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