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英日翻訳者・ライター。行けるとこまで行きます。

宇宙とシルバーレイク

IMAXで「2001年宇宙の旅」。映画館で見れて良かった。こんなの自宅じゃ集中力がもたない。最初に出てくる猿が、闘うことを覚えて、敵の猿をボコボコに殴る様子を見ながら、最近自分が持て余している欲について考えていたら、すっかり映画の世界に没入してしまった。最後のサイケデリックな映像で、なんだかとってもいい気持ちに。そっか、「インターステラー」はここからきてたのね。でも、キューブリックの方が変態度高い。

ふわふわとした足取りで次に向かったのが「アンダー・ザ・シルバーレイク」。私は「イット・フォローズ」がいまいちだったからそこまで期待してなかったんだけど、今回はめちゃくちゃ良かった! アンドリュー・ガーフィールドが、マニック・ピクシー・ドリーム・ガールなライリー・キーオを探して、夢遊病患者みたいにLAをあちこち歩き回る。行き当たりばったりで秘密のパーティにふらっと潜り込んで、そこで出合った女の子から、思いがけないヒントを得たりして。

LAは成功していない人間が暮らすには、とてもキツい街だと思う。私がAirBnBで泊まったところも、アンドリューのアパートみたいな狭くて古い部屋だった。オーナーの若い男の人は脚本家だと言っていたけれど、全然書いている様子はなくて、カーテンを閉め切った暗い部屋でずっとテレビを見ていたのを思い出す。アンドリューが「想像していた人生の失敗バージョンを生きているみたい」というようなことを言って、私も胸が苦しくなった。まだまだ欲しい、全然足りないって、そんなことばかりずっと感じてきた自分はいつか満たされることがあるのかなと思っていたら、映画はふっと笑って肩がすとんと落ちるようなエンディングだった。こんなの予想してなかったよ。そうか。どうしようもないことがあるって、受け入れてからできるようになることもあるのかもしれない。

 

10/28(日)

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